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炭水化物を知る

前回はタンパク質の代謝経路について書きました。

今回は炭水化物について。

炭水化物は近年の「糖質制限ダイエット」の流行により、すっかり嫌われ者となりました。

多くの方が「炭水化物は太りやすい」「炭水化物を減らせば痩せる」と言った、実に表面上だけ(失礼!)の知識で間違ったダイエットを実行しています。

なぜ炭水化物は太りやすいのか

なぜ炭水化物を減らせば痩せるのか

単純にカロリーだけの問題ではなく、炭水化物の特徴をしっかりと理解することが必要です。

そのためには、「炭水化物の消化吸収」について勉強する必要があります。

炭水化物とは?

炭水化物とは一体何でしょう?

炭水化物とは、糖質のことだと思っている方がいますが、基本的にはそれでOKです。

ですが、厳密に言うと以下のとおりです。

炭水化物=糖質+食物繊維

炭水化物から食物繊維を除いたものが糖質というわけですね。

食品に含まれる食物繊維の量は、微々たるものの場合が多いのでそこまで意識しなくてもいいので、基本的には炭水化物=糖質で問題ありません。

ただし、食物繊維が豊富な食品の場合、栄養成分表(カロリーや三大栄養素の数値表)で炭水化物量表記しか無い場合は糖質量が大きく異なるので注意が必要です。
(大手メーカーの商品は糖質量と食物繊維量を併記しているものが増えています)

糖質の代謝➀~ブドウ糖~

人間が最も食事から摂取する糖質は「デンプン」です。
(平均値として日本人が食べる糖質の約90%を占めます)

デンプンとは、米、小麦、芋類、その他穀類(トウモロコシなど)、のことです。

デンプンは基本的には無味無臭のため、非常に食べやすく、食事の中では主食として重宝されています。
(ポテトサラダや肉じゃがなど、おかず扱いされる場合もありますが、栄養素としては主食です)

そのデンプンが消化・分解され、腸から体内に吸収される頃には「ブドウ糖」になります。

前回お伝えした、アミノ酸が集結したものがタンパク質であるように、ブドウ糖が集結したものがデンプンというわけです。

ブドウ糖は人間にとって非常に利用効率の良く、大量に消費されるエネルギー源です。

ブドウ糖は体内では血液に乗って全身に送られ、あらゆる細胞でエネルギー源として利用されます。
(血液の中の糖を「血糖」と言い、その量を示す値を「血糖値」と言います)

このように、ブドウ糖は使用されるシーンが多いので、摂り過ぎなければ体脂肪になるリスクは極めて低いと言えます。

ちなみに、カラダが必要とするブドウ糖量が不足した場合、「筋肉の分解」や「代謝の低下」など様々な弊害が起きますので、むやみに減らす行為は非常に危険ですし、ダイエット的にも非効率です。

糖質の代謝➁~果糖~

人間が摂取する主な糖質は「ブドウ糖」ですが、体内に吸収される別の糖質として「果糖」があります。

果糖と聞くと、その字から果物を連想する方も多いのですが、たしかに果物は果糖の摂取源ではありますが実はそこまで大量の果糖は含まれていません。

主には別の食べ物から果糖を摂取することがほとんどです。

それが「砂糖」です。

砂糖はブドウ糖と果糖が1:1で結合したものです。

つまり、仮に50gの砂糖を食べると、その50%の25gの果糖を摂取することになります。

この果糖、非常に太りやすいので要注意⚠

果糖はブドウ糖と代謝経路が異なります。

ブドウ糖は血流に乗って全身を巡りますが、果糖は基本的には血流に乗らず、肝臓だけで代謝(利用)されます。
(最近は果糖も血糖になるとの研究結果もありますが、基本的にはこの考えでいいかと思います)

肝臓はそこまで果糖の利用量が多くないので、キャパオーバーを起こしやすいで。

溢れた果糖は脂肪に変換され、体脂肪として蓄積されます。

利用されるシーンが非常に少ないため、果糖は太りやすい糖質だと言えます。

糖質の種類と特徴を理解する

糖質と一言にいっても「ブドウ糖」と「果糖」では、摂取後の代謝経路が大きく異なります。

これを理解していないのに、「炭水化物(糖質)は太りやすい」「炭水化物(糖質)を減らせば痩せる」などと主張するのはいかがなものかと思います。

それぞれの特徴を理解し、必要な量は不足しないよう摂取し、過剰摂取を気を付ければ糖質で太ることは無いと言えます。

糖質はカラダにとって必要不可欠な栄養素であることを忘れてはいけません。

味方にするか敵にするかは、あなた次第なのです。

食物繊維の役割

炭水化物から糖質を除いたものを食物繊維と言います。

食物繊維は意識して摂取しなければ不足しがちな栄養素です。

葉物野菜や根物野菜、キノコや海藻などに多く含まれています。
(「食物繊維 食品」でググればたくさんヒットしますよ)

食物繊維の役割としては、

・血糖値の上昇を緩やかにする
・便通が良くなる
・腸内環境の改善

などがあり、ダイエットには必要不可欠な栄養素と言えます。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、各々バランスよく摂取する必要があります。
(どの食品がどっちの食物繊維なのかはググれば一発で出てきますよ)

「炭水化物制限ダイエット」などと言ったわけのわからないダイエット法は、このようなメリットのある食物繊維まで制限するという矛盾が生じます。

これも炭水化物が何たるかを理解していない人間が提唱しているものだと言えますね。

おわりに

もう何度も何度も言っていて、耳にタコが出来ているとは思いますがもう一度言います。

自分自身で勉強して知識を増やし、自分自身で物事を判断できるようにならないといけません。

今の世の中は情報が溢れすぎていて、意味の無いどころかマイナスになるようなカス情報もたくさんあります。

特に食べ物に関しての情報は、何よりも重要視する必要があります。

自分のカラダを作っているのは食べた物なのです。

わけのわからない情報によって、必要な栄養素を制限して不足状態にしてしまえば、カラダに不具合が起きるのは目に見えています。

ダイエットって、本来は健康になるために行うものだと思います。

それなのに不健康なカラダになるような情報を信じて、実行してしまうなんて本末転倒以外の何ものでもないです。

知識を付けて情報を見極め、効率よく健康美を手に入れましょう(^^)/

ではでは。