糖 or 脂、それが問題だ。
ダイエットとはつまるところ、選択の連続でございます。
日々のコンビニで手に取るサラダチキンか、なんとなく買ってしまったポテトチップスか
といった可愛げのある分かれ道もございますが、本質的なところでは「糖質制限」か「脂質制限」か。この二大巨塔のいずれかを選ぶ必要がある、というのが実際のところです。
世間には、それはもう星の数ほどのダイエット法が存在しておりまして、〇〇式だの△△メソッドだのと、ネーミングには事欠きません。
しかし、どの方法も深掘りしていけば、結局はこの「糖質制限」もしくは「脂質制限」のどちらかにたどり着くものと考えております。
パーソナルジムにおいても、このどちらかの方式で食事指導をされていることがほとんどかと存じます。
(ちなみに、糖質制限の方が教える側としては楽ですので、今もなお主流である可能性が高いです)
なお、「ファスティング」や「断食」など、食べないことを前提とする方法については、健康リスクが高いため当ジムでは推奨しておりません。
そもそも「食べなければ痩せる」というのは、地球が丸いというくらい当たり前の話でして、改めて語る必要もないかと判断し、割愛いたします。
さて、糖質(いわゆる炭水化物)を控えるか、脂質(油・脂)を控えるか、この究極の選択についてですが、どちらが良いのかは、完全にその方のライフスタイルや食の好み、さらには目標の期限によって変わってまいります。
たとえば、甘いものにさほど執着がなく、油っぽい食事を日常的に摂っている方であれば糖質制限がしっくりくるでしょう。
逆に、お米や麺類が大好きな方に「糖質を控えましょう」と申し上げても、もはや生きる希望を奪ってしまいかねません。
当パーソナルジムでは、基本的には脂質制限をおすすめしております。
理由は明快で、糖質制限は短期間で結果が出やすい反面、リバウンドのリスクや筋肉量の減少という副作用を抱えているからです。
結婚式を控えた新婦さまのように、期限が決まっており、結果を急ぐケースでは糖質制限を導入することもございますが、長期的に見れば脂質制限のほうが安定して結果が出やすい、というのが私どもの実感です。
脂質制限ダイエットの実践方法
ここからは、その脂質制限の実践方法について、ざっくばらんにご紹介させていただきます。
■ 肉の脂身や鶏皮は、さようならの対象です。
鶏肉の皮、豚バラの脂身──美味しいのは重々承知しております。
が、これらは高脂質・高カロリーの代表選手です。
特に鶏肉は、皮を剥ぐだけでカロリーが半分近くになることもございますので、ダイエット期間中はぜひ除去をお願いいたします。
■ 炒め油は“計量する”時代へ。
油というものは、1gで9kcal。ほんのひと振りで、小さなケーキに匹敵するエネルギーを生み出します。
最近ではスプレー式のオイル容器も市販されておりますので、ぜひご活用ください。
また、テフロン加工のフライパンを使用することで、ほぼノンオイル調理が可能になります。
(テフロンの健康リスクはひとまず棚上げいたしましょう)
■ 加工食品の裏面にある“栄養成分表示”は、信じるに足る相棒です。
コンビニやスーパーで商品を選ぶ際、裏面の「脂質」の数値に注目する習慣をつけていただけますと幸いです。
脂質量が10g以上のものは、慎重に検討を。
0gに近ければ近いほど理想的です。
■ “良質な脂質”は敵ではありません。
脂質=悪と捉えがちですが、まったく摂らないことは健康上マイナスです。
そこで、オメガ3脂肪酸を代表とする“良い脂”を適量摂取していただくのが望ましいです。
魚に含まれる脂はその代表格ですので、一日一食は魚料理を取り入れるとバランスが整います。
タンパク質も同時に摂れるため、一石二鳥でございます。
ちょっとのあぶらが、ずっとの体脂肪になる
ここまでご説明した通り、脂質制限を成功させるためには、「ほんのちょっと」の油断が命取りになることをご理解いただければと思います。
脂質というのは、体脂肪の親戚どころか、ほぼ直系の親族のようなものでして、摂りすぎた分は確実に体に刻まれていきます。
言い換えれば、「脂質を制する者は、ダイエットを制す」。
そんな気持ちで、ひとつ脂質との付き合いを見直していただけたらと思います。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
春は芽吹きの季節。身体も、じんわりと芽吹いてまいりましょう。
ではでは。