福岡市中央区・薬院・高砂のパーソナルジムTRYCEです。
本日は「夏バテと筋肉分解のメカニズム」というテーマでお話しします。
夏バテで「体重減少」=喜んでいい減り方じゃない?
夏になると、食欲が落ちて「そうめん」「冷やし中華」「ざるそば」といった冷たい麺ばかり食べる人が増えます。
これらは意外かもしれませんが、総じて脂質が少ないためカロリーだけで言うとヘルシーです。
結果として体重がスルスル落ちていき、「ラッキー!」と思う方も少なくありません。
しかし、その体重減少は脂肪が減ったわけではなく、筋肉が分解された結果かもしれないのです。
つまり「痩せた」のではなく「やつれた」状態。これは夏場にありがちな“落とし穴”です。
パーソナルトレーニングの現場でも「夏は自然と痩せるんですよね」と言う方がいますが、体組成を測ると筋肉量が減り、体脂肪率がむしろ増えていることも珍しくありません。
なぜ夏バテすると筋肉が減るのか?
食欲低下でタンパク質不足
夏バテの一番の問題はタンパク質摂取量の低下です。
冷たい麺類やさっぱりした炭水化物中心の食事が続くと、筋肉の材料となるアミノ酸が不足します。
体は「燃料が足りない」と判断すると、筋肉を分解してエネルギー源に変換します。
体がエネルギーを確保しようとする
エネルギー不足に陥ると、体は生命維持のために筋肉を分解して糖を作り出す仕組みを持っています。
これを「糖新生」と言い、筋肉から取り出したアミノ酸(アラニン・グルタミン)が肝臓でブドウ糖に変換されます。
筋肉が減るとさらに悪循環
筋肉は基礎代謝のエンジン。減少すると代謝が下がり、脂肪が燃えにくくなります。
さらに、筋肉から水分やグリコーゲンが抜けることで体重は落ちますが、見た目は「痩せた」ではなく「しぼんだ」印象になりやすいのです。
夏バテ時に起こる体の変化
- エネルギー不足:糖質摂取量低下+代謝亢進でATP不足
- 糖新生の活性化:筋肉アミノ酸が肝臓で糖に変換される
- 筋タンパク質分解促進:コルチゾール(ストレスホルモン)が増加
- 免疫低下:タンパク質不足で抗体生成も低下し、夏風邪リスク増加
この一連の流れが、夏場特有の「疲れやすい・やつれる」の裏側にあるメカニズムです。
冷たい麺だけ生活の何が危険か?
そうめんや冷やし中華は確かに食べやすいですが、栄養バランスが偏りやすいのが欠点。
糖質中心でビタミン・ミネラル・タンパク質が不足し、結果として筋肉だけでなく免疫機能やホルモンバランスにも影響します。
特に糖質だけ摂ると血糖値が急上昇し、インスリンが過剰分泌。
その後急降下することでさらに倦怠感や眠気が強くなる「血糖値スパイク」も起きやすくなります。
筋肉を守るための夏バテ対策
1. 冷たい麺+タンパク質をセットに
麺類を食べるなら、蒸し鶏・卵・納豆・豆腐・ツナ缶など、手軽なタンパク質を必ず追加しましょう。
例:「そうめん+ゆで卵+冷しゃぶ」「冷やし中華+蒸し鶏+ブロッコリー」
2. 食欲がないときは「のど越し重視」メニュー
肉や魚などは調理が面倒という人は、プロテインヨーグルトや豆腐そうめん、冷しゃぶサラダなど、火を使わず作れるメニューを常備しておくと安心です。
食べやすさを重視しつつ、タンパク質だけは欠かさないことがポイント。
3. 水分+ミネラル+ビタミンも同時補給
筋肉合成にはビタミンB群・C・亜鉛・マグネシウムも必要です。
オレンジ・キウイ・梅干し・麦茶などを組み合わせて、手軽に補給できる環境を作りましょう。
食事からの摂取が難しい人は、サプリメントを活用しましょう。
4. 夏でも軽い筋トレを継続する
「夏バテだから運動はお休み」は逆効果。
夏だからこそしっかり運動!と決めて頑張ってみてください。
軽めでも良いのでスクワットや腕立てなど、自宅でできる筋トレを継続することで筋肉の分解を防げます。
TRYCEからのまとめ
夏バテで体重が落ちても、それが筋肉ロスでは意味がありません。
見た目もパフォーマンスも悪化し、リバウンドもしやすくなります。
夏こそ意識したいポイントは、
- 冷たい炭水化物だけに偏らない
- タンパク質を必ずプラスする
- ビタミン・ミネラルも一緒に摂る
- 軽めでも筋トレを続ける
この4つを守るだけで、夏の疲労ややつれを防ぎ、健康的なボディメイクが可能になります。
薬院・福岡市中央区周辺でパーソナルトレーニングと栄養指導を受けたい方は、当ジムへご相談ください。
ただ単に体重を減らした「やつれた体」ではなく、「引き締まった体」を一緒に作りましょう。
まずはお気軽に体験トレーニングからどうぞ。

